ステロイドは強力な抗炎症作用を持ち、関節リウマチの症状の改善に役立ちますが、関節破壊を抑える効果は限定的であり、また多くの副作用が伴うため、その使用は補助的なものにとどめることが推奨されています。特に、プレドニゾロンを1日10mgを超える量での使用は、一般的に推奨されておらず、使用期間もできる限り短期間にすることが望ましいとされています。それでも、ステロイドには痛みを抑える即効性があるため、治療の初期や急な増悪による強い痛みの緩和のために、必要に応じて抗リウマチ薬と併用することが国際的な治療指針でも推奨されています。
当院では、活動性の高い関節リウマチの治療の初期段階で、メトトレキサートとの併用による「ステップダウンブリッジ療法」を実施しています。この方法では、症状が安定してきた段階でステロイドの量を徐々に減らし、最終的にはステロイドを中止することを目指します。