関節リウマチの検査|はっとり整形外科リウマチクリニック|名古屋市中区の整形外科

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関節リウマチの検査

診断のための検査

関節リウマチでは、早期診断、早期治療が重要です。関節の痛みや腫れの原因となる病気は多数ありますが、そのなかで関節リウマチを診断する上で重要な血液検査は、リウマトイド因子(RF)と抗シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体)です。関節の炎症が強いと、C反応性タンパク(CRP)が陽性になります。CRPはリウマチ以外の膠原病や炎症を起こすさまざまな病気、感染症などでも上昇するため、注意が必要です。
画像検査では、関節のレントゲン検査で骨や軟骨にリウマチ性の変化がないかを診ます。骨が破壊されると、リウマチに特徴的な骨が欠ける骨びらんという所見がみられます。関節エコー検査は、レントゲンでは写らない関節の腫れや炎症を見つけることができるので、リウマチを早期に発見できます。

関節リウマチの活動性に関する
経過や治療効果をみるための
検査

関節リウマチの活動性(病勢)を評価するためには、関節の腫れや痛みについて診察するとともに、CRPやメタロプロテアーゼ(MMP)-3を検査します。MMP-3は、関節の内側にある滑膜の炎症を反映します。これらの血液検査はリウマチの状態に応じて、定期的に行われます。また、関節のレントゲンで関節破壊の進行があるのかをみるために、半年~年1回は検査を行います。関節エコー検査も治療の効果や炎症の状態をみるために定期的に行います。

薬剤の副作用チェックのための検査

抗炎症薬(消炎鎮痛剤やステロイド薬)や抗リウマチ薬の服用により、肝機能、腎機能の障害、白血球や赤血球などの血球異常、肺障害(肺感染症や間質性肺炎)などがみられることがあります。血液検査に異常があっても自覚症状はないことも多いため、リウマチが安定していても定期的な血液検査、胸部レントゲンやCT検査が必要になります。また、メトトレキサートや生物学的製剤、JAK阻害薬の開始前には、血液で肝炎ウイルスや結核の検査、胸部レントゲン、胸部CTなどの検査を行い、感染症の有無について事前に確認します。

関節超音波(関節エコー)

関節エコー検査は、関節リウマチがひきおこす滑膜の炎症を直接観察する画像検査で、関節リウマチの正確な早期診断と治療効果の判定に有用です。炎症を起こしている関節滑膜は健常な場合と異なり厚みをもち関節液が増加した状態となり、内部に異常な血流信号を観察することができるため、触っただけではわからない滑膜炎も調べることができます。