関節リウマチの患者さんでは、肺に障害が現れることがあり、これを「リウマチ肺」と呼びます。リウマチ肺の症状には、以下のようなものがあります。
- 間質性肺炎: 肺の肺胞組織に炎症が生じる病気で、痰を伴わない咳が最もよく見られる症状です。病状が進行すると、動いたときの息切れや安静時の息苦しさが現れることもあります。
- 肺線維症: 間質性肺炎が進行し、肺が線維化して固くなり、十分に膨らみにくくなる状態です。
- 胸膜炎: 肺に水がたまる病気です。
関節リウマチの患者さんの約10〜30%に間質性肺炎が合併することがあります。また、関節リウマチの治療薬による薬剤性肺障害や肺感染症のリスクも高まるため、特に注意が必要です。当院では、関節リウマチに肺の病気が合併していないか確認するため、必要な検査(血液検査や胸部CT検査など)を実施しています。胸部CT検査は特に重要であり、放射線専門医による慎重な読影を行っています。
さらに、必要に応じて、SL医療グループの呼吸器内科専門医へご紹介し、より専門的な診断や治療を受けられる体制も整えています。また、喫煙は関節リウマチの治療効果を弱め、症状を悪化させる可能性がありますので、禁煙を強くお勧めいたします。