骨密度と骨強度について|はっとり整形外科リウマチクリニック|名古屋市中区の整形外科

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骨密度と骨強度について

骨の健康を評価する際、よく耳にする「骨密度」と「骨強度」。この2つの言葉は似ていますが、それぞれ異なる意味を持ち、骨の健康を総合的に判断するためには両方の視点が重要です。ここでは、骨密度と骨強度の違いや、それらが骨折リスクにどのように関係するかについて解説します。

骨密度とは?

骨密度とは、骨の中にどれだけのミネラル(主にカルシウム)が詰まっているかを示す指標です。一般的に「骨密度検査」と呼ばれるデキサ(DXA)検査で測定され、その結果は骨粗鬆症の診断や骨折リスクの評価に用いられます。

  • 高い骨密度:骨が丈夫である可能性が高い。
  • 低い骨密度:骨がもろく、骨折リスクが高まる可能性がある。

ただし、骨密度はあくまで骨の「量」を表すものであり、骨の質(強度)については評価できません。


骨強度とは?

骨強度は、骨が外部からの力(衝撃や圧力)に対して耐えられる能力を示します。骨密度だけでなく、以下のような要素が骨強度を左右します。

  1. 骨の質(構造)
    骨の内部構造が緻密で適切な形状をしているかが重要です。特に「骨梁」と呼ばれる骨の網目構造がしっかりしているほど、骨は強くなります。

  2. 骨の弾力性
    骨は硬さだけでなく、適度な柔軟性を持つことで衝撃を吸収します。この弾力性が失われると、外力に対して脆弱になります。

  3. 骨代謝のバランス
    骨は常に破壊(骨吸収)と再生(骨形成)を繰り返しています。このバランスが崩れると、骨が弱くなる可能性があります。


骨密度と骨強度の違い

骨密度は骨の量を測定する指標であり、骨の全体的な健康状態を簡便に評価することができます。一方で、骨強度は骨の質や構造的な要素を含むため、骨密度だけでは判断できない骨折リスクを説明する重要な要素です。

例えば、骨密度が正常であっても、骨の質が低下していれば骨折しやすいことがあります。その逆に、骨密度が低くても骨の質が良ければ骨折リスクが低い場合もあります。