関節リウマチ(RA)の治療では、生物学的製剤やメトトレキサート(MTX) など、免疫の働きを抑える薬が使用されます。これらの薬は炎症を効果的に抑える一方で、体内に潜んでいた感染症が再び活動化することがあります。その代表が「潜在性結核感染症」です。
過去に結核菌に感染したことがある場合、体内で菌が眠った状態(潜在性)になっていることがあり、生物学的製剤による免疫抑制で再燃することがあります。再発すると肺結核などを発症するリスクが高まります。そのため、生物学的製剤の投与前には胸部X線やCT、インターフェロンγ放出試験(IGRA)などを行い、潜在性結核の有無を確認します。陽性の場合には、予防的に抗結核薬を内服してから治療を開始します。
当院では、こうした安全管理を行いながら、安心して生物学的製剤を使用できるよう努めています。
日本リウマチ学会専門医 服部陽介